痛みの疾患

帯状疱疹

水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって発症するため、水痘を経験した人にのみ、起こります。疲れがたまっていたり、免疫力が下がっているときに発症しやすい傾向があります。

Q:症状は?

A:頭部から下肢までの間の片側の一定の神経支配領域に、神経痛様のピリピリとした痛みを伴った小水疱が帯状に生じます。

Q:合併症は?

A:顔にできると顔面神経麻痺、内耳の障害による難聴めまい・耳鳴りなどが起こることがあります。また、痛みに悩まされることが多く、帯状疱疹後疼痛として長い間痛みが残ってしまうことがあります。この痛みは治りにくく長期間患者様を悩ませます。 顔面など合併症リスクの高い、重症な帯状疱疹では入院加療が推奨されていますので、 その際は必要に応じて提携関連病院にご紹介いたします。

Q:治療は?

A:帯状疱疹の治療は安静による十分な休息と抗ウイルス薬の投与です。また疼痛には鎮痛薬投与で対症療法を行い、帯状疱疹後神経痛に対しては数種類の鎮痛薬を組み合わせたコンビネーション治療や、必要に応じて麻酔科によるペインコントロールが必要となる場合もあります。
合併症のリスクのことなどを考慮すると、早く皮膚科を受診して早期に治すことが何よりも大切で、これにより帯状疱疹後神経痛の発症頻度を少なくすることが望めます。

細菌感染症(蜂窩織炎・丹毒)

蜂窩織炎は、細菌による化膿性の炎症で、皮膚の浅い部分である真皮部分からその奥の皮下脂肪組織にかけて起こってきます。

Q:原因は?

A:主な原因菌は黄色ブドウ球菌ですが、連鎖球菌など、他の細菌によって生じることもあります。原因菌が何らかの経路で真皮や皮下脂肪組織に侵入し、発症します。

Q:症状は?

A:症状としては、広い範囲がぼんやり赤く硬くなって腫れ、熱感と様々な程度の痛みが生じます。顔面や四肢に最もよくできます。熱が出て、寒気・頭痛・関節痛を伴うこともあります。時間が経つと少しぶよぶよして、膿が見えることもあり、また、そこの皮膚が破れて膿や傷んだ皮膚組織が流れ出て、深い潰瘍ができることもあります。

Q:検査は?

A:血液検査をすると、白血球が増え、CRP(炎症反応)の上昇が認められます。丹毒は浅い部分に生じた蜂窩織炎なのですが、区別はそれほど簡単ではありません。

Q:治療は?

A:治療の基本は安静、患部冷却、患肢挙上、抗菌剤投与です。症状を放置して重症化すると入院の必要もでてきますので、その際は必要に応じて提携関連病院にご紹介します。ですから早期治療が肝心ですので早めに皮膚科を受診してください。特に、糖尿病等の持病のある方は重症化しやすいので、注意が必要です。

やけど、怪我

当院では、やけどの面積が手のひら5枚分以下の限られた範囲内のやけどに対して対応いたします。やけどが広範囲にわたる場合は、やけどをした部分の炎症によって血管内の水分が移動して減少し、循環障害から血圧低下を来たす場合があり、全身管理が必要になりますので初めから総合病院などの受診をお勧めします。

Q:やけどをしたら受診までにすることは?

A:やけどをしたら最も初めに行うことは良く冷やすことです。冷たい流水や氷枕などで直接患部を十分に冷やしながら医療機関を受診してください。やけど初期にどれだけしっかり患部を冷却できたかによって、やけどの深さや治りの早さが変わってきます。

Q:受診までにやってはいけないことはありますか?

A:かぶれや細菌感染を起こすことがありますので、やけど部分には薬などを塗らずに、すぐに受診してください。ティッシュなどを貼ると、患部にくっついて処置が難しくなる場合がありますので、貼らないようにしてください。

Q:やけどの治療は?

A:やけどの重症度によっても変わってきますが、やけど直後はヒリヒリ感や炎症反応があれば数日間ステロイド軟膏を外用し、その後はワセリンなど保湿剤や皮膚潰瘍治療薬を外用します。水疱ができていれば中の水を抜きます。化膿など感染兆候があれば抗生剤内服も併用します。深いヤケドでは長期間傷痕が残ったり、ケロイド形成の可能性がありますので注意深く経過観察することが必要です。

Q:ケガは何科に行けばいいの?

A:ケガは擦り傷や浅い切り傷、部分的な異物除去であれば当院のような皮膚科で対応します。大きな傷や砂などが入り込んだ汚染創、深い傷は初めから総合病院受診の皮膚科または形成外科をお勧めいたします。深い傷の目安としては、傷から骨や腱などの白いものが見えているとき、ケガ部位よりも末端の感覚が鈍いとき、またはケガの部位より末端がうまく動かない時などがあります。深い傷の場合は総合病院の形成外科か整形外科受診がお勧めです。
何科を受診するか迷った場合は、とりあえず医療機関に連絡して状況を伝え、対応してもらえるかどうかを確認しましょう。

陥入爪、巻き爪

巻き爪とは、足の指にある爪の両端の先端部が、大きく内側に湾曲した状態を言います。負担のかかりやすい親指の爪が巻き爪になることが多いのですが、その他の指の爪もなることがあります。

Q:巻き爪の症状は?

A:巻き爪が進行すると、肉の部分に曲がった爪がどんどん食い込んでいき、次第に炎症や痛みを引き起こすようになります。さらに、曲がった爪に巻き込まれた皮膚が化膿してしまい、歩くことが困難になるケースさえあるのです。
また、巻き爪の痛みから足をかばおうと、いつもとは違った歩き方をしてしまうために、足首や膝、腰にも負担がかかり、捻挫や膝痛、腰痛の原因になるケースもあります。
ですので、巻き爪は見た目が悪くなってしまうだけのことと侮ったりせず、きちんと治療することが大切です。

Q:巻き爪の治療法は?

A:①テーピングなど保存的療法
最も簡便で基本的な治療法です。爪が食い込んで痛い部分に粘着テープを付けて食い込まない方向に引っ張り固定するという方法です。特段痛みもなく取り組みやすいため、各クリニックで行われています。その他、コットンパッキング法やガター法などの保存的療法も広く行われています。

②手術療法
手術療法は、「巻き爪の変形の原因は爪母(爪の付け根の、爪をつくる部分)にあり、変形した爪が生えてくる爪母をなくしてしまえば、変形した爪は生えてこない」という考え方に基づいて行われる治療法です(保険適応)。
内側に捲くれ込んだ爪と爪床(爪が生えてくるレールのような部分)と爪母(爪の根元にある爪の生産工場)の部分をメスで切り取る「児島法」や、巻き込んだ爪のみを切除し、爪床と爪母に約90%のフェノールを染み込ませた綿棒で爪母を化学的に焼いてしまう「フェノール法」などがよく行われます。

※児島法とフェノール法
従来の児島法は術後の痛みが比較的強いのが欠点で、フェノール法は児島法に比べて痛みが軽くなります。しかし、児島法は直接患部の爪と爪母を目で見て確認しながら除去するので手技に慣れた医師が行えばフェノール法よりも確実な治療法です。当院では従来の児島法よりも疼痛を少なくするよう切除方法を工夫した「児島法変法」を行っています。また、手術療法は後述するワイヤーなどで巻き爪のクセを治す「矯正療法」と比較すれば、短期間で治療が終わるメリットがあります。もちろん、手術療法にはデメリットもあり、爪の幅が狭くなること、術後の痛みや傷が落ち着くまでしばらく創部から少量の出血がみられることなど、術後1週間程度は日常生活に一定の制限がかかってきます。また、まれに再発したり、爪の変形が見られたりするケースがあります。

③その他(ワイヤー法、VHO法)(自費療法)
いずれも有効な方法ですが、自費診療となります。当院では保険適応の保存的治療と手術療法にて良好な結果を得ておりますので、巻き爪の自費治療は現時点では行っておりません。これらの治療をご希望の場合は最適な医院をご紹介いたします。

タコ・ウオノメ

タコやウオノメは、足の特定の場所に継続的に圧力がかかって発症します。

Q:タコとウオノメの違いは?

A:タコは皮膚の表面の角質が部分的に肥厚したもので、芯はありません。一方、ウオノメは肥厚した部分にさらに圧がかかって硬くなり、芯をもっているため、歩く度に刺激されて痛みが走ります。

Q:イボとは違うの?

A:足の裏によくできるのが足底疣贅(そくていゆうぜい)というイボの一種で、これをウオノメと勘違いすることがあります。しかし、これはイボウイルス性の腫瘍であり、知らずに削って、かえって患部を広げてしまうことがありますので、この鑑別をきちんとつけるためにも、皮膚科への受診をお勧めします。

Q:治療は?

A:タコ・ウオノメの治療は、スピール膏やメス、ハサミなどを用いて角化した部分除去します。また再発予防のために靴の修正や、ソールの追加、圧迫部位へのスポンジやシリコンゲル貼付も有効です。(イボ治療はこちら)

ひょう疽

ひょう疽とは、手や足の指が細菌感染を起こすことによって炎症を起こし、痛みなどが生じる病気です。手荒れをよく起こす人や、爪に外傷を持つ人に、発症リスクが高いと見られます。時には、乳幼児の指しゃぶりでも発症することがあります。

Q:ひょう疽の症状は?

A:ひょう疽の主な症状は、痛みです。爪の周囲に赤い腫れを伴い、患部から末端にかけて、ズキズキと強い痛みを起こします。
初期の段階から激しい痛みを生じ、深いところに膿だまりを形成するので、指の腹のほうが腫れてむくむのが特徴です。

Q:ひょう疽の原因は?

A:ひょう疽の原因は指の腹に刺さった小さなトゲや小さい木のトゲ、小さな怪我から細菌が侵入することですが、どこから菌が入ったのかはっきりしないこともしばしばです。傷から侵入した菌(特にブドウ球菌)が指先に細菌感染症を起こします。

Q:ひょう疽の治療は?

A:ひょう疽の治療についてですが、ひょう疽の細菌感染は狭いところで繁殖して炎症を起こし、患部の内部の圧力が高まるので、同部位の血流が悪化して壊死(皮膚組織が死んで黒く変色すること)さえ招くこともあります。それを防ぐためには、切開をして膿を出し、抗生剤の内服投与を行います。

異物・トゲ

毛抜きやピンセットで簡単に抜き取れるような異物やトゲなら、自分で抜いていただいてもよいですが、逆に操作を誤り異物を奥に押し込んでしまう方もいらっしゃるので 無理はせずに、当院を受診してください。患部をよく診察した上で、麻酔、切開、異物除去、創傷処置など、適切な治療をいたします。

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